~短期的なリスク~ 未知なる危機を、“みんな”で乗り越える
「今、どうするのが最善なのだろう・・・」。全ての美容師のみなさんが、そんな不安な思いを抱えて日々過ごしていることと思います。おそらく世界中の誰もがその答えを知らず、手探り状態のはず。だったら、1人より2人、3人の方が探りやすそうです。信頼できる仲間たちと不安を共有し、それを和らげるためにできることを一緒に考えてみませんか?この企画も、そのアイデアの1つになれば幸いです。合言葉は、できることから、です。(ヘアモード編集部)
新型コロナウイルス感染拡大を受け、美容室がどんなリスクにさらされているのかをおさらい。大事なことは、オーナー、スタッフ、お客さまはもちろん、その家族や友人と一丸となって美容室で感染者が発生しないように気を付けること。その対策を講じたら、次に目を向けるべきは、営業自粛、短縮営業やお客さまの数の減少に伴う「収入ダウン」。自分と仲間、そして働く美容室を守るためにできることを、今考えよう。<短期的なリスク>スタッフもしくはお客さまが、新型コロナウイルスに感染美容室は即営業停止。濃厚接触者は検査の上、無症状でも最低2週間は自宅待機を余儀なくされる。感染者が複数人いたら、営業再開までにはかなりの時間を要すことに。風評被害も心配。<中・長期的なリスク>※後編で解説します収入の減少。美容室が経営危機に陥る美容室の営業自粛や、美容室利用を控える動きによるもの。この状態が長引くと、美容室の資金繰りが悪化。給料や家賃などの支払いがままならなくなる。「できること」の選択肢を把握し、手間のかからないものから行動。少しでもリスクを減らすことが大事!
スタッフ間で知恵を出し合い、「今、すべきこと」を共有するためのミーティングを開催しよう! このとき、オーナーに任せっきりにしたり、怒りをぶつけたりしてはダメ。オーナーだって分からないことだらけ。全員がこの未曾有の事態を自分事として捉え、共に乗り越える意識を持ち、適切なコミュニケーションを取ることが大切。
【A】自分自身でできること、すぐにできること□顔(特に感染経路になる鼻、目、口)を手で触らない□窓の常時開放□換気扇の常時作動□毎日の検温□肘までの手洗いの励行□朝礼時に適切な距離を取る□プライベートでの不要不急の外出自粛□スタッフみんなでマスク着用義務化□シザーケースの使用禁止□飲み物の提供はペットボトル飲料に変更【B】みんなで意識して取り組むこと□トイレ、エアコンフィルターなど共用の場所や機器の清掃、消毒の頻度を上げる□担当するお客さまが変わるたびに手洗いの実行□お客さまのご案内前に、テーブル、席の清掃を行なう□1回使用するごとにシャンプー台の排水溝やボウルに泡ブリーチを行なう□タブレット端末の消毒□うがい時間の設定□髪にウィルスが付着しやすいので、出来る限り最初に洗髪する□お客さまへの社内新型コロナウイルス対応の通達と掲示□お客さまに触れる器具をお客さまが変わるたびに消毒□フロアの消毒などの法令を遵守し、回数を増やし実行□毛髪のゴミ箱は少ししか溜まっていなくても毎日変える□パソコンや、クレジットカード端末の都度消毒【C】お客さまに協力してもらうこと□来店時の簡易体調アンケート□マスク着用□ピークタイムを外しての予約□来店時に消毒スプレーを使用してもらう□個室シャンプールームの扉を一部開放□共用図書を提供するときは、手指消毒かポリエチレン手袋の使用をお願いする【D】ものが必要□加湿器の常時使用□空気清浄機の増設□ダッカールなど共有する道具を多めに購入し、常に消毒済みの道具を準備□掃除用ディスポーザブル手袋の使用【E】社内で調整が必要□時短勤務の奨励と実行□電車通勤の時間が長いスタッフに関しては、オフピーク通勤の推奨□清掃や消毒の時間を取るために、1日の予約の中で10分ほどの調整時間を複数回設ける□席を間引いて、席間のソーシャルディスタンス(2メートル)を確保<まとめ>このリストに挙げた全てのことをしなければならない、というわけではなく、「今できていること」と「これからできそうなこと」をスタッフ間で共有・検討するときに使ってみてほしい。「清掃、消毒をお客さまにも見えるように行なったり、新型コロナへの対応を掲示するなど、お客さまの不安を和らげるために、自分たちの行動をあえて”見せる”ことも大事」、と監修の福本塁さん。監修_福本塁[長岡造形大学]ふくもと・るい/1982年生まれ。東京都出身。長岡造形大学建築・環境デザイン学科助教。博士(工学)。専門はコミュニティデザイン、都市防災、教材開発。「自分と家族のための防災訓練」と「地域で助け合える関係づくり」を促す自助・共助意識の啓発活動に取り組む。モデル事例提供_中島翔[(株)TRIPLEef]なかじま・かける/1983年生まれ。神奈川県出身。横浜商業高等学校別科卒業後、同県内2店舗を経て、2018年『(株)TRIPLEef』を設立