
ヘアカラーの施術にダメージはつきものだが、そのダメージをいかに抑えられるかは、 美容師の手腕にかかっている。不要なダメージを減らしつつ、希望の仕上がりをかなえるための考え方を整理しよう。
解説:樺井英樹[norm]

多くのお客さまは、施術前の髪とともに、仕上がりのイメージを持ってサロンを訪れます。つまり、スタートとゴールは決まっており、どうゴールに導くかが美容師に委ねられているということ。スタートである髪の状態を見極め、ゴールに至るまでに生じるダメージを逆算し、避けられない場所にだけミニマムなダメージで済ませる。そのためには、薬剤の特性と、さまざまな状態の髪と反応したときにどんな作用をもたらすかを熟知しておく必要があります。
脱色力が高く、1回の施術で最大16レベル程度までリフトアップ可能。お客さまの希望の色みの彩度が高い場合や、ペールトーンといった淡い色の場合はブリーチ施術が必須となる。リフトスピードが緩やかなブリーチ剤の方がダメージは控えめ。
ブリーチ剤とライトナーを混ぜて使用することで、ブリーチよりもダメージを抑えつつ、ライトナーよりも脱色力を高めることができる。染料が入りやすい軟毛や既ブリーチ毛の場合、ハーフブリーチでもブリーチと同程度のリフトアップが望めることも。
基本的には13レベル程度までリフトアップできる。ダメージが控えめな分、カラーリングの際にオキシの濃度を高くしても、施術全体のダメージは少なく済む。ベースよりも濃い色を表現する場合など、色素を抜き切る必要がないときに有効。
お客さまがサロンを訪れた後のダメージは全て美容師が管理すべきもの。施術におけるダメージを可能な限り減らすためのポイント01〜03を整理しよう。
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お客さまがブリーチありのメニューで予約したとしても、希望するイメージの写真を見てみたら、ブリーチが不要だった、というケースも。彩度・明度・色相の3属性がどれだけベースの色とかけ離れているかを軸にしつつ、経験をもとに判断しよう。


暖色系は、色相がオレンジに近いほど発色しやすい。寒色系の場合、ハーフブリーチで抜け切らなかったオレンジの色みを消せるほど染料が濃ければ施術可能。


彩度が高い色になればなるほど、ブリーチが必要になる可能性も高まる。「鮮やか」「透け感」などのキーワードが思い浮かぶイメージであれば相応のリフト力が重要。
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『norm』ではブリーチ施術を処理剤込みでの価格に設定しているため、全てのお客さまに処理剤をマストで使用。施術時のダメージは美容師にしか防げないという理念のもと、あらゆる工程で処理剤を活用してケアしている。
ex. 樺井さんの処理剤活用事例

(3/27公開予定)
理想の仕上がりから逆算するヘアカラー術|Design.1
※本記事は、月刊『HAIR MODE』2025年9月号から転載した記事です。