美容師の提案の、あくまで「一部」として捉えられてきた、前髪と眉毛のデザインの連動性。だがそこには、無視すべきではない重要性があるのをあなたはご存じだろうか。本企画では、その技術体系の輪郭を浮き彫りにしていく。2つのテクニックを組み合わせた「バングアイブロウメソッド」、ここに爆誕!
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解説:高木達也 [ROSE]
マッチとミスマッチの実例
ベストマッチ、ミスマッチと言葉で聞いても、「本当にそんなに変わるの?」と思う人もいるかもしれない。そこで今から、バングとアイブロウのデザインをさまざまに組み合わせた実例を見ていく。
ベストマッチの例1
バイアスバング ×
強すぎないストレートアーチ眉
前髪は「ナチュラル(=マトリクス上の全ての要素が中程度の常態)」でつくられた斜めバング。それに対して、強すぎないストレートアーチ眉、すなわち曲線と直線の度合いが釣り合ったアイブロウデザインを組み合わせている。共に「ナチュラル」の範囲に収まっている。
ベストマッチの例2
ノーバング × 眉山やや高めの曲線
顔周りは当メソッドの定義上「バングなし」に定義される(詳細は次回解説)が、「バングセクション」から生える髪を使った顔周りの曲線的なデザインにより、「エレガント」に分類。そこに、眉山と眉尻が曲線構成のアイブロウデザインが組み合わさり、マッチしている。
ミスマッチの例1 |バイアスバング
バイアスバング × 垂れ眉・細くて薄い
垂れ眉自体は「キュート」な印象に寄るため、そもそも「ナチュラル」とはなじみにくい。さらに色が薄く、イメージ自体があいまい。
バイアスバング × 直線的な眉
直線要素が強い眉はクールな印象が強く、ナチュラルバングが持つ自然なさまを打ち消してしまう。結果、表情を硬く見せている。
バイアスバング × 細め平行
前髪のナチュラルな曲線に対し、直線的で細い眉が活動的な印象=フレッシュなイメージをつくり、散漫な印象をつくっている。
バイアスバング × カラーミスマッチ
形以上に、アイブロウカラーの明度や色みがフレッシュとクールの間にイメージを引っ張っており、ナチュラルな顔周りとは合いにくい。
バイアスバング × アーチ眉細め
アイブロウの曲線度合いは程よく、それ自体は「ナチュラル」に合っている。ただし、細眉もアーチ眉も「キュート」に寄せる要素。
バイアスバング × 眉尻のみ下がりすぎ
眉自体は曲線的で、キュートとエレガントの間くらいのイメージ。バングとやや位置がずれ、眉尻の下がりが疲れた印象を与えている。
バイアスバング × 平行・薄い
直線的で「クール」なアイブロウの形は「ナチュラル」とはミスマッチ。さらに眉自体が薄く、完全な「クール」とも言い切れない。
バイアスバング × 垂れ眉・太い
太く下がった眉は密度と曲線感を与え、「エレガント」な印象を与えてミスマッチ。また目元を野暮ったい印象に見せてしまう。
バイアスバング × 平行・眉が細すぎ
平行ストレート眉は「クール」な印象を生み出し、「ナチュラル」とはミスマッチ。色も薄いのでそもそも「クール」要素自体も少なめ。
ミスマッチの例2 |ノーバング
ノーバング × やわらかいアーチ眉
曲線の状態だけを見れば「エレガント」に近いが、やや細めなので「キュート」寄り(=細かい分類では「フェミニン」)になる。
ノーバング × 整えていない
形以前に、整えられておらずボサボサだとどこにも当てはまらない状態になる(「ナチュラル」とも異なる)。
ノーバング × 垂れ眉
形自体は「フレッシュ」寄りでミスマッチ。それ以上に、極端な垂れ眉は下向きのラインを強調し、表情に疲労感を生んでノーバングの上品さを打ち消している。
ノーバング × 濃すぎる眉
形自体は「エレガント」に近くても、アイブロウカラーの明度とトーンが重く、硬い印象を強調するため、「クール」にイメージが寄っている。
ノーバング × 眉が細すぎる・不足
アイブロウの形は「キュート」と「フレッシュ」の間に位置している。ただし、細すぎる上、長さも不足し、エレガントとは大きく乖離。
ノーバング × 太眉平行
形以前に、整えられておらずボサボサだとどこにも当てはまらない状態になる(「ナチュラル」とも異なる)。
次回は…(4/13公開予定)
バングアイブロウメソッド入門
その3|バングの基本 範囲の決め方
はじめから読む… その1|バングアイブロウメソッドの考え方
Profile
たかぎ・たつや/1974年生まれ。愛知県出身。ミエ・ヘア・アーチストアカデミー(旧・三重高等理容美容専門学校)卒業後、数店舗を経て2001年、三重県鈴鹿市に『ROSE』をオープン。資生堂SABFA卒業。著書に『誰でも「質感」を自由自在に操れるようになる、魔法のメソッド 「質感カット」習得マニュアル(小社刊)』がある。