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Apr. 04
技術

ライトナー・ブリーチを使い分ける!
理想の仕上がりから逆算するヘアカラー術
Design.1

ヘアカラーの施術にダメージはつきものだが、そのダメージをいかに抑えられるかは、 美容師の手腕にかかっている。不要なダメージを減らしつつ、希望の仕上がりをかなえるための考え方を整理しよう。

Index

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hair color:Hideki Kabai [norm]
hair design:Ohji Ando [norm]
make-up:Marina Takeuchi [norm]
photo:Kazuki Sano [CHIYODA STUDIO]

解説:樺井英樹[norm]

ハーフブリーチを基調とした
深みのある華やかなボルドー

日本人特有の髪の色素を生かせることから、ベースを抜き切らなくても発色させやすい赤系のヘアカラー。ハーフブリーチを活用して、ダメージを抑えつつ理想の髪色を楽しもう。

Design plan

Before

硬毛で毛量や太さは普通。ヘアカラーの履歴があり、既染部の中間は5レベル、毛先は10レベル。新生部は6cmで、明度は6レベル。

中間部分に特に黒い帯状の残留色素が残っており、ヘアカラーが定着しづらい状態。紫外線などのダメージを受けにくい内側の髪は特に濃く残っている。

薬剤選定のポイント

ベース

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A. 根元~中間
暖色系の色を乗せる場合、赤みが残っていても影響は少ないため、ライトナーとブリーチ剤を1:1で混ぜた薬剤(ハーフブリーチ)を採用。

B. 毛先
毛先はもともと明度が高く、ダメージ度合いも高いため、ライトナーとブリーチ剤の割合を9:1にしてさらに作用を弱めてマイルドにリフトアップさせる。

C. 残留部分
残留が濃い部分は、根元と同じ薬剤のみでは十分にリフトアップしないことも。その場合はピンポイントにアプローチできる、垂れにくい固めのブリーチ剤を重ねる。ームでのばす。

オンカラー

α. 根元

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ブラウンを加えて彩度を落とす
暖色系のヘアカラーは光を反射しやすく、根元~毛先まで同じ色で染めると根元付近だけ明るく見え過ぎてしまう。ブラウンを加えることで彩度を落とし、グラデーション状にすることで自然な見え方を狙う。

β. 中間〜毛先

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毛先は明るく自然なグラデーションに
中間は色素が残留しているため、毛先より明るくなりにくい。これを生かして中間~毛先までワンタッチで塗布し、毛先にかけて明るくなるグラデーションのレッド系デザインに仕上げる。

Recipe

A(ハーフブリーチ/根元~中間)
ナプラ『ナシードカラー』N-ライトナー: 同『アクセスフリー』パウダーブリーチ=1:1 + 同『アクセスフリー』ヘアカラーHB オキシ6%(1.5倍)

B(ハーフブリーチ/毛先)
ナプラ『ナシードカラー』N-ライトナー:同『アクセスフリー』パウダーブリーチ=9:1 + 同『アクセスフリー』ヘアカラーHB オキシ6%(1.5倍)

C(ブリーチ/残留部分)
ナプラ『アクセスフリー』パウダーブリーチ +  同『アクセスフリー』ヘアカラーHB オキシ6%

D(根元)
タマリス『クリエイティブ フェリエ ネオ フローム ベールデザイン』Brown-4:同『クリエイティブ フェリエ ネオ』PP6=1:1 + 同『クリエイティブ フェリエ ネオ』カラーオキサイド3%:ジェルオキサイド2%:カラーオキサイド AC3%=8:1:1

E(中間~毛先)
タマリス『クリエイティブ フェリエ ネオ』PP6:同『クリエイティブ フェリエ ネオ フローム ベールデザイン』Rose-6=5:1 + 同『クリエイティブ フェリエネオ』カラーオキサイド3%:カラーオキサイド6%:ジェルオキサイド2%=6:2:1

Process

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01 
トップ〜サイドは厚さ3mmのパネルを取り、生え際を外して根元6cmに薬剤を塗布。
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02 バックの根元も01と同様に塗布する。
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03 全頭を塗り終えた後、最初に塗った01の表面の髪をチェックして、中間の残留部分のリフト具合を確認する。
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04 その後、内側の髪をチェック。表面に比べてダメージが少なく、明度が上がりづらいため、リフト具合が十分でない場合は塗布量を増やし、コームを使って頭皮ギリギリまで塗る。
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05 中間~毛先にリストアップの作用がマイルドな薬剤を塗布。
250702 0054 1
06 残留色素が濃く残っている中間部分が十分にリフトアップしていない状態。
250702 0055 1
07 06でリフトアップしきれていない部分に、ブリーチ剤を重ねる。その後15分放置して水洗。
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08 水洗後の状態。根元が15レベル、毛先が14レベル、残留が目立っていた中間部分は13レベルにリフトアップした。
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09 生え際を空けずに根元6cmに赤みのあるブラウン系のアルカリカラー剤を塗布する。
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10 中間~毛先にレッド系のアルカリカラー剤を塗布する。全頭塗布後、15分放置して水洗。

After

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P57 差し替え

根元から毛先にかけて徐々に赤の印象が鮮やかになっていく自然なグラデーションに仕上がった。仕上がりの明度は13〜14レベル。ツヤのあるボルドーがモデルのクールな顔立ちにマッチしている。

はじめから読む… 
ライトナー・ブリーチを使い分ける! 理想の仕上がりから逆算するヘアカラー術

Profile
プロフィール画像
ヘアデザイナー

樺井英樹[norm]

かばい・ひでき/1987年生まれ。愛知県出身。中日美容専門学校卒業。東京都内2店舗を経て、2021年に『norm』をオープン。薬剤開発実績を多数持つカラーリスト。

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