
ヘアカラーの施術にダメージはつきものだが、そのダメージをいかに抑えられるかは、 美容師の手腕にかかっている。不要なダメージを減らしつつ、希望の仕上がりをかなえるための考え方を整理しよう。

Design.2
hair color:Hideki Kabai [norm]
hair design:Ohji Ando [norm]
make-up:Marina Takeuchi [norm]
photo:Kazuki Sano [CHIYODA STUDIO]
解説:樺井英樹[norm]
日本人特有の髪の色素を生かせることから、ベースを抜き切らなくても発色させやすい赤系のヘアカラー。ハーフブリーチを活用して、ダメージを抑えつつ理想の髪色を楽しもう。


硬毛で毛量や太さは普通。ヘアカラーの履歴があり、既染部の中間は5レベル、毛先は10レベル。新生部は6cmで、明度は6レベル。

中間部分に特に黒い帯状の残留色素が残っており、ヘアカラーが定着しづらい状態。紫外線などのダメージを受けにくい内側の髪は特に濃く残っている。

A. 根元~中間
暖色系の色を乗せる場合、赤みが残っていても影響は少ないため、ライトナーとブリーチ剤を1:1で混ぜた薬剤(ハーフブリーチ)を採用。
B. 毛先
毛先はもともと明度が高く、ダメージ度合いも高いため、ライトナーとブリーチ剤の割合を9:1にしてさらに作用を弱めてマイルドにリフトアップさせる。
C. 残留部分
残留が濃い部分は、根元と同じ薬剤のみでは十分にリフトアップしないことも。その場合はピンポイントにアプローチできる、垂れにくい固めのブリーチ剤を重ねる。ームでのばす。
α. 根元

ブラウンを加えて彩度を落とす
暖色系のヘアカラーは光を反射しやすく、根元~毛先まで同じ色で染めると根元付近だけ明るく見え過ぎてしまう。ブラウンを加えることで彩度を落とし、グラデーション状にすることで自然な見え方を狙う。
β. 中間〜毛先

毛先は明るく自然なグラデーションに
中間は色素が残留しているため、毛先より明るくなりにくい。これを生かして中間~毛先までワンタッチで塗布し、毛先にかけて明るくなるグラデーションのレッド系デザインに仕上げる。
※本記事は、月刊『HAIR MODE』2025年9月号から転載した記事です。