
メンズパーマブームをけん引するfifthグループと、メンズヘアケア・スキンケア製品などを展開し、男性からの支持を集める『RETOUCH』。これらのコラボで生まれた『RETOUCH by fifth』で働く2人が、それぞれの立場から男性を理想の姿へと導くすべを大公開!
Side RETOUCH

宮永えいと
[RETOUCH by fifth]
photo:Shogo Takebayashi
みやなが・えいと/1990年生まれ。日本美容専門学校を卒業後、東京都内1店舗を経て2018年に独立し、フリーランスに。’21年に(株)CiiKを立ち上げ、YouTubeチャンネル「大人男子LABO」を開設。同年、メンズヘア&コスメブランド『RETOUCH』をローンチ。’24年からは『RETOUCH by fifth』にてサロンワークも行う。
僕は美容師として働きながら、メディア運営や製品開発を手掛けていますが、全ては男性の「身だしなみ文化」を根付かせるため。その活動として主に行っているのは「大人男子ラボ」と銘打ったSNSでの発信と、身だしなみに必要なアイテムのブランド『RETOUCH』の展開です。「大人男子ラボ」で、セルフセットの方法からBBクリームの塗り方といったメイクの情報に至るまで、男性に知ってほしい知識を発信すると、予想以上に視聴者からのコメントが多く集まったんです。「この感想や要望は絶対に活用するべき!」と思って立ち上げたのが『RETOUCH』。以来、ユーザーの生の声を反映した商品づくりを続けています。
ヘアデザインと情報とモノをセットで提供するのは、女性よりも美容に対する意識が薄い男性へのアプローチとしては有効な手段。サロンでお客さまの悩みに寄り添い、より良いヘアデザインを提供するのは皆さんがすでにやっていること。そこに、身だしなみの整え方や使いやすい商品の提案も組み合わせて、かっこよくなる方法がわからない男性の美に関する課題を総合的に解決できたら、お客さまにとってかけがえのない存在になれると思いますね。(宮永)
メンズの“身だしなみ文化”を定着させるには、多面的なサポートが必要。そこで宮永さんは、SNS上での顧客との相互コミュニケーションと、それを生かしたアイテムづくり、そしてヘアデザインを提供する美容室という3本の柱を用意。お客さまが3つを順に活用することで身だしなみを整えられる、“理想をかなえるトライアングル”をつくった。

SNSでは、ヘアセットやヘアケア、スキンケアの方法に加え、開発したアイテムの使い方などを投稿。『fifth』系列店に来店する人のホームケアをサポートしながら、実際に使ってほしい製品を案内する。


SNSに寄せられるコメントを分析し、ニーズに沿った商品を開発。そこに、日々お客さまと直接コミュニケーションを取っており、髪を扱うプロである美容師の意見をプラス。顧客が求めるワンランク上の商品を生み出す。
「SNSで見るかっこいいヘアスタイルをかなえてくれる美容室」として認知度を上げ、新規客を集客。そして、お客さまのニーズに応えるホームケア製品を提供することで『fifth』と『RETOUCH』のファンになってもらう。

Side fifth

堀 雄大
[RETOUCH by fifth]
photo:Ryota Akimoto
ほり・ゆうだい/1993年生まれ。東京都出身。日本美容専門学校卒業後、都内1店舗を経て、2018年に『fifth』入社。現在、東京・原宿『RETOUCH by fifth』の店長、およびfifthグループのブランドマネジャーを務める。美容師として「大人男子LABO」の企画に参加、動画にもゲスト出演するなど多岐にわたって活動中。
男性をメインに集客するなら「分かりやすさ」が大事だと考えているので、自分自身をお客さまが目指したいと思える存在としてブランディングしながら、さまざまな発信をしてきました。最初は多くの人に刺さるように、ヘアもファッションもシンプルなスタイルに。しばらくそれを続け、僕自身や『fifth』の魅力が世間に伝わってきたと感じた1年前から、自分の好みを発信内容に反映し始めました。すると、美容感度の高い人が僕のスタイルを参考にしてくれるようになっただけでなく、元々お客さまとして通ってくれている人たちが新しい領域に挑戦してくれることも増えました。
これは、来店のたびにお客さまの美意識をくすぐる話をしていた成果が出たからかな、と。美容に疎い男性の意識を美容師が変えられればそこには信頼が生まれ、信頼する美容師の提案なら、ハードルの高いヘアデザインにも挑戦しようと思ってもらえる。こうしたサイクルをつくり、既存のニーズに合わせていた時代から、自らニーズをつくるフェーズに移行し、可能性がぐっと広がりました。これからも、お客さまの一歩先を示すことで、お客さまが現状に満足せず、僕に興味を持ち続けてくれるようにしていきたいです。(堀)
SNSで自分自身をモデルケースとして発信している堀さんは、集客したい層に合わせて、自らのヘアやファッションも変えてきたという。初めのうちは、自分の好みとは関係なく、とっつきやすさを重視。お客さまがついてきた今は、髪を伸ばしたり、好きな服を着て堀さん自身の個性を表現し、ファンを獲得する段階に移行した。
再現性の高いヘアデザインをつくる
ほとんどの男性が最も重視するのは、スタイリングの楽さ。毎日のセットに時間がかかると、かっこいいスタイルでも二の足を踏む人が多い。かっこよくて、セットも簡単、そんなメリットしかないスタイルが挑戦しやすさの大前提。
ライフスタイルを重視
年齢や職業によって、ヘアスタイルが与える周囲への印象や、関係性を重視すべき相手は変わってくる。しかし、男性はそこに無頓着なことが多いので、お客さまの生活と希望するオーダーがかみ合っていないなければ、サロンを出た後の納得感を考慮して、別の提案もするべき。
※本記事は、月刊『HAIR MODE』2025年10月号から転載した記事です。