
事前マッチングは、基本的にお客さま候補が主導で行うものであるが、美容室側からも誘導することが可能だ。その方法を、来店促進モデルをもとに考える。
解説:美容の経営プラン編集部
お客さまがどのような思考・履歴をたどって来店(購買)行動を起こすかについては、多くのモデルが提唱されている。この履歴に沿って適切なプロモーションを行うことで、来店は促進される。
古典にして著名なものとしてはAIDMA(アイドマ)が挙げられる。これは、「注意を引く」「関事前マッチングはお客さま次第検索・比較・検討を導くことが鍵新規再来率を高める来店促進の誘導心を高める」「欲求を喚起する」「記憶させる」「行動を促す」の5つのプロセスごとにプロモーションを展開し(例えば、「注意を引く」ならば広告やSNS発信、「行動を促す」ならば値引きクーポンなど)、来店に導くモデルである。

ただし、このモデルを美容室で行う場合の短所は、来店動機が「試してみたい」であるため、「試したが、期待したほどではなかった」ケースも多く、再来率につながらない可能性が高いことだ。
新規再来に直結する来店促進モデルとして紹介したいのが、AISCEAS(アイシーズ)である。特徴は、「検索」「比較」「検討」のプロセス。つまり、美容室からのプロモーションの要点も、お客さま候補が検索・比較・検討するための情報を提供することにある。

その端緒となるのは、お客さま候補が「知らない」情報だ。「知らない」から検索意欲を喚起して、深い情報を提供していくという流れである。
「ぜひ他店と比較してください」と働きかけることも重要。このプロセスを経て他店を選ぶ方もいるが、その方は仮に来店しても、再来しづらいと考えられる一方、来店する方は十分に事前マッチングができており、再来率も上がる。
| 発信する情報 | お客さま候補の反応 | 検 索 |
| 抜きん出た技術、かわいいデザイン、癒やしのメニューなど | 「このヘアスタイル、かわいい! 誰がつくっているんだろう?」 | ヘアスタイルをつくった美容師を 詳しく知りたい |
| 他店にない美容室の特徴 | 「このユニークな美容室、どんなところなんだろう?」 | 美容室のさまざまなトピックスを 知りたい |
| 新しい話題、耳なじみのないキーワード | 「今はこれがトレンドのデザイン なのかな?」 | 話題やキーワードの詳細を知りたい |
| 悩み解消の体験 (希望がかなった人の話) | 「私と同じ悩みを持っている人が、 この美容室で悩みを解決できている」 | 自分の悩みも解消し、希望がかなうかを詳しく知りたい |
▼
検索して自店・美容師の情報にたどり着いた方へ
「ぜひ他店と比較してみてください」と比較(Comparison)・検討(Examination)を促す
▼
「検索」と「比較・検討」をセットで提案
比較・検討を促すことで、「来店するか、しないか」ではなく「この美容室に行くか、別の美容室に行くか」の選択へ誘導できる利点も
▼
→ 比較・検討してでも来店するお客さま
= 事前マッチング度が高い
▼
事前マッチング度が高いお客さまは、技術・サービスに満足する可能性も高い
→ お客さまが自ら良い情報を発信・拡散し、新たな見込み客にもリーチ!
はじめから読む…
新規再来率を上げる #01|新規再来率を決める3つの要素
※本記事は、月刊『美容の経営プラン』2026年2月号から転載した記事です。