
ヘアスタイルに備わる、顔立ちを“整える”力を応用すれば、お客さまのキャラクターやなりたい像にかなう、より魅力的な姿にすることができる。コンプレックスをあえて隠さず、“目に留まるエッセンス”に変えるアプローチを探っていこう。
解説:土田哲也[NOUe]
llustration:MIKAMI
似合わせのセオリーは、顔型を「卵型」に近づけ、眉や目鼻といった顔のパーツが中心に寄り過ぎず離れ過ぎず、均等に配置されているように見せること。基本的に、ヘアスタイルの外側のシルエットである「アウトフォルム」は主に顔型に、そして顔の額縁となる「インフォルム」はパーツバランスに影響する。ただし、前髪の設定が顔型に作用するといったこともあるので、全体のバランスを見ながらデザインすることが大切だ。
アウトフォルム
主に顔型の見え方に関わる。アウトラインの角度 / レングス / ウエイト位置 / 段差の幅 / 髪の動きによるフォルム

インフォルム
主にパーツバランスに関わる。前髪の長さ・幅・深さ / サイドバング / もみ上げ / アウトラインの角度
右にスライド→
右にスライド→
前下がり

▼
縦幅を強調
前上がり

▼
横幅を強調
前下がりは顔の輪郭に沿って下方向に伸びるようなラインを感じさせるため、あごが細長く見えやすい。他方前上がりは、顔の輪郭が遮られることで、あごの量感が強調される。それによって、丸さや横幅を感じるようになる。
ウエイトが高い
段差が広い

▼
縦幅を強調
ウエイトが低い
段差が狭い

▼
横幅を強調
ウエイトの高低が与える影響は、あご先とウエイトを結ぶ三角形をイメージすると分かりやすい。高ければあごが細く縦長に見え、低ければあごに丸さを感じる。また、段差幅によるフォルムのボリューム感も、縦軸・横軸の印象をつくっている。
卵型に近づけるという点では、輪郭に丸さがあるほど細く縦長に見せたほうがよく、輪郭が長い、または細いほど横幅を強調するのがセオリー。ただし、前髪や顔周りといった、インフォルムのつくり方によっても顔型の印象は変わるということも覚えておこう。
逆三角形型

面長型

ベース型

丸型


前上がり・ウエイト低めで横幅を強調する
前下がり・ウエイト高めで縦幅を強調する
インフォルムを広げて
アウトフォルムにボリュームを

遠心バランスはパーツ同士の間隔が広いため、輪郭の余白を見せると、顔中央の空間が目立ちにくくなる。また、アウトフォルムを大きくすると、よりパーツを求心的に見せることができる。スタイリングで動きをつけたり、ふんわり感を出すのも効果的。
インフォルムを狭めて
アウトフォルムはコンパクトに

求心バランスは、パーツが顔の中央に集まっていて、輪郭に余白がある顔立ち。前髪の幅を狭くしたり、目尻や頬に髪をかぶせたりして余白を隠すと、パーツが離れて見えるようになる。このとき、アウトフォルムの量感を小さくすると、より効果が大きくなる。
次回は、実践編。「面長型」「求心バランス」のモデルを使って、似合わせのテクニックを解説します。

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似合わせカットテクニック#02(実践編)
※本記事は、月刊『HAIR MODE』2025年11月号から転載した記事です。